下北沢のコーポラティブハウスが出来るまで~前編~
- 2019/03/27
- 14:10
下北沢のコーポラティブハウスが出来るまで~前編~
世田谷区代田2丁目のとても環境の良い希少な立地にて、現在中古のコーポラティブハウスが売出中となっております。その建物完成までのお話をご紹介致します。計画地当時の建物
下北沢のイメージ
若者の街で駅前のガヤガヤとした喧騒のイメージがありました。ところが少々歩くと驚くほど閑静な住宅街が広がります。初めて現地に行った際の感想は、駅前とのギャップでした。大きなお屋敷が軒を連ね、近くには小川流れる緑道が広がる…素晴らしい環境だ!心の中で必ずこの場所でコーポラティブハウスを企画したいと強く思いながら帰路についたことを覚えています。
代田の豪邸と言えば世界的な建築家の安藤忠雄氏の設計したK邸があります。ご存知の方も多いこの建物は個人邸です。まるで美術館や公共施設のような外観です。まさかその斜め前くらいでコーポラティブハウスの計画を行うことになるとは夢にも思いませんでした。
計画地の庭
敷地内の庭は草ぼうぼう
初めて地主の方とお会いして敷地内に入った際に目に入ったのは、とにかく庭が草ぼうぼう。地主様も草刈りが大変で…と仰っていました。日当たりが良いので草木が育つことこの上ない。計画地の庭からの眺め
そんな草木が生い茂ったお庭からでも開けた眺望がとても印象的でした。隣家と樹木の間隙から三軒茶屋のキャロットタワーが見えました。
計画地からの眺望
計画地からの眺めは最高でした
建物の中に入って初めて見た眺めは想像通り最高でした。低層エリアの高台というロケーションは本当に素晴らしいです。
旧建物屋上からの眺望
旧家屋の屋上です。高さとしては3階の床レベルです。ということは新しく計画する建物を3階建てで計画した場合、屋上は更に高い位置からの眺めになる訳です。コーポラティブハウスの計画が本当に楽しみでワクワクした日々を過ごしました。
(仮称)コーポラティブハウス下北沢PJの建築模型
無事にコーポラティブハウス計画スタート
そして念願かなって地主様と無事に合意に達して計画をスタート。複雑な敷地形状に合わせて設計者も頑張って建物計画を練りました。かなり奇抜な形状の住戸もあります。個性豊かな9世帯のコーポラティブハウス募集となりました。
旧家屋の解体風景
そして、旧家屋が解体される
まだまだ普通に住める旧家屋を壊すのは何とも忍びないものです。解体が進むごとに変わっていく様子を見るのは寂しく、また一方では新しい計画を考えながら身が引き締まる思いです。
ダンプの後ろ姿
ダンプに積まれて運び出される資材の山。その走り去る後姿により一層の寂しさを覚えます。
遠ざかるダンプの後ろ姿
ダンプがどんどん遠くへ走り去っていきます。ドナドナが頭の中でエンドレスに流れている様です。グッドバイ!
建物の中に残された絵
壊される直前の建物の想い出です。地主様のお子様がお部屋の中に色々な絵を描いておりました。恐らく慣れ親しんだこの我が家にサヨナラをするためだろうと…。何だかウルっときてしまいました。
敷地内を重機で整地
建物が無くなったら土地を整地します。CATの重機が大活躍。昔、CATのウェア関連が少しだけ流行った記憶があります。ワーク系全盛期ですね。最近は「ワークマン」が大ヒットらしいです。元気ワクワク、ワークマン♪の吉幾三さんの歌が頭の中でエンドレスです。
CATで整地された敷地内
CATの頑張りにより、敷地内は気が付いたらきれいに整地されていました。
更地になった敷地からの眺望
ご覧の通り、整地された敷地は南に向かって傾斜しています。そこから擁壁があって更に1階分くらい下がったところが隣地です。この1階レベルでもこの眺望です。
埋蔵文化財の試掘調査
埋蔵文化財発掘調査
この計画地は埋蔵文化財包蔵地のため、世田谷区の教育委員会の方から試掘調査が入ります。ここで埋蔵文化財が出た場合には発掘調査となります。過去には土器や住居跡が出たこともあります。今回はどうだったかと言いますと…。
埋蔵文化財試掘調査作業
何もでませんでした。正直なところホッとしました…。日本の歴史を覆すことになるような、とんでもない文化財が出てしまったらコーポラティブハウスの計画どころではありません!実はここに邪馬台国のルーツが!?の様なビッグニュースが飛び込んできたらたまりません。
さあ、その後はいよいよ工事がスタートします。
そこからは後編をご覧ください。
なお、現在売買中のお部屋は以下からご確認いただけます。